ペーパードライバー
かれこれ10年以上前、京都で大学生をしていたときに教習所に通って運転免許を取得した。周りは免許合宿に行く子も多かったけど、聞くところによるとド田舎で運転練習をするから、免許は取れても街中は怖くて走れないなんて話を聞いたり、京都の人の運転は荒いから京都で運転練習をすればどこでも運転できるようになると聞き、じゃあ合宿ではなく通学をするか、と京都市内の教習所に通った。
もともと車の運転をしたくて教習所に行き始めたわけではなく、周りがみんな免許を取ってるから私も取るか、という感じだった。モチベーションがそんなんだから、通学の頻度はまちまち、仮免を取ってから長らく放置、なんとか教習所に行き始めてから1年くらいかけて本免許を取得した。
免許を取るのにそんなに時間をかけてしまったため、本免取得をした瞬間からすでに運転知識が消え失せていて、ペーパードライバー人生に突入した。
カナダに来てから、日本の運転免許証をカナダの免許に切り替えをしたものの、引き続きペーパードライバーを継続。車社会の北米で、車を運転せずに常にpassenger princessとして生きてきた。でも、いつも運転してくれる人がいるわけでもない。どこか行くのに人に頼らないといけないことがもどかしくて、いつかは運転できるようになりたい、との気持ちを抱いたまま数年。
2024年にようやく重い腰を上げてペーパードライバー講習を受ける。私の住む地域には教習所という閉ざされた空間はない。練習イコール実地練習。10年以上ぶりにハンドルを握った。めちゃくちゃ怖かった。夫を乗せて練習するも怖すぎる。この年、結局自信を持って一人で運転できるようにはならなかった。
2025年、また運転練習を開始する。やっぱりまだ怖い。そして妊娠発覚。運転練習はやめる。(マタニティブレインで判断力が鈍るので、というもっともらしい言い訳)
2026年、子どもも生まれ、運転練習を再開。これまでと何が違うかと言うと、必死さ?が違う。子どもの送り迎えとか、習い事とか、病院だとか、将来的に私が運転しなきゃ。いつも夫に頼ってられないんだわ。そんなこんなで運転練習を始めたけど、マインドセットが出産前と後で180度変わったようで、落ち着いて運転ができる。マインドセットの違いでこんなに違うの?と。
先週を皮切りに、初めて友達と2人でドライブへ行ったり、1人で運転してどこかへ出かけたり。こんなにずっと憧れてた車の運転を、私がしてるなんて…。私にとって車の運転はindependenceの象徴で、ずっと出来るようになりたい、でも怖い、と思い続けてたことなので、感無量。
マジで、たかが運転なんだけど、されど運転。
ちなみに、ペーパードライバーだったおかげで北米の左ハンドル、右側通行に対して一切の違和感がなかった。怪我の功名すぎる。