クラシックコンサート
日本にいた頃は一度もクラシックコンサートに行ったことはなかったけれど、カナダに来てからは、もう10回以上は行っている。最近は気になるコンサートが多くて、今年に入ってからだともうすでに3回は行っていることになる。
私は小さい頃ピアノを習っていたけど、真面目に取り組んではいなかったので、先生が私の好みの曲の楽譜を印刷してそれを弾くというフリースタイルのゆるいレッスンを受けていた。
周りがモーツァルトとかショパンを弾いてる中、私はラジオ体操第一を弾いていた。そんなゆるゆるレッスンではあったものの、年一回は発表会があったので、その時だけはクラシックな曲を選ぶ必要があった。
ピアノの先生には娘さんがいて、その娘さんもピアノを習っていたのでとても上手かった。年一の発表会ではいつも最後にその娘さんの演奏で〆る感じだった。特に、ショパンの軍隊ポロネーズと、英雄ポロネーズを2年連続で弾いていたのが印象に残ってて、軍隊だったか英雄だったか忘れたけど、その翌年の発表会の曲を何にするか先生と話してる時に「先生の娘さんが弾いたあの曲を私も弾きたい」と言って先生から「ゆっけちゃんにはあれは難しいから…」と言われて却下された苦い思い出がある。けれど、それくらい私を感動させた、軍隊だったか英雄だったかの、ポロネーズ…。
当時は電子ピアノで練習をしていたのだけど、その電子ピアノにはプリセットで何曲か入っていて、でも使い方をよく分かっていない私は時々どこかのボタンとどこかのボタンを押すと登録されてる曲が選べる!となんとなく気づいてたレベルだった。
ある日なんとなくボタンをいじって、曲を選んでみたところ、なんとその中の一つに英雄ポロネーズが入っていた。発表会での演奏を聞いて以来、聞いたことがなかったけど、すぐにあの曲だと分かって、何度も何度も繰り返し聞いた。でも全然どのボタンなのか覚えてないから毎度デタラメにいろんなボタンを押して、プリセットの曲を無理やり出してた。力技。
ピアノは中学に入る前に辞めてしまったので、その後そのピアノに電源か入ることはほぼなくなって、自然と「クラシックミュージック」に触れる機会がなくなってしまった。そもそも私の親兄弟にクラシック好きな人がいない、周りの友達にクラシック好きもいない、というか日本でクラシック好きっていうと貴族?金持ち?元吹奏楽部?みたいなイメージを持たれるし、「クラシックを好きになるための理由」がないとクラシック好きになれないという素地があった。
私の場合、振り返ってみればピアノきっかけで子どもの頃からクラシックが好きだったんだと思う。でも、周りに誰もクラシックを聞く人がいなかったので、アクセスが一切なくて、好きであることにも気づかないまま30年近く生きてたんだな、と。
今は職場近くのコンサート会場に仕事終わりに寄ってオーケストラの生演奏を聞いて帰る、なんてことができるけど、日本じゃやっぱりこの生活は得られなかったな、と思う。日本だとクラシックのハードルが高すぎる。
でもいつか日本でもクラシックコンサートに行ってみたいな、と思う。